
カウンセリングとセラピーについて
日々の生活の中で感じる悩みや問題、ストレス、生きづらさ、そしてトラウマは、誰にでも起こり得るものです
ショック体験やトラウマ体験をした人が、苦しみ、怒り、悲しみなどの様々な感情や生きづらさを感じること自体は、特別なことではなく、ごく自然な人間の反応です
カウンセリングについて
カウンセリングは、クライエントが人間として誰もが抱える悩みや問題に向き合い、解決・解消していきたいという思いに寄り添いながら、現実的な視点を大切にして、一緒に考え、サポートしていきます
セラピーについて
また、カウンセラーによるセラピーは、心の悩みやストレス、不安、うつなどの精神的・身体的な不調に対して、専門的な対話やアート、簡単な身体の動きなどを通じて心身に働きかけ、ケアと回復をサポートしていきます
トラウマをケアしていくカウンセリンとセラピー
トラウマを抱えているご本人が、特に辛く苦しく感じるのはトラウマ反応が生じているときです
トラウマ反応が生じる場面は、人それぞれで、トリガーといわれるトラウマ体験に紐付いている出来事や言葉や他者の態度など様々な刺激によって生じるトラウマ反応もあれば、現実的な環境や状況、人間関係の中にトラウマティックストレスを生じさせる原因が今だに存在していて、それによりトラウマ反応が引き起こされている場合もあります
したがって、過去の出来事により生じるトラウマ反応は、セラピーのアプローチでケアしていくことで低減したり解消されていきますが、現在もトラウマ体験をした環境や状況の中で生活していたり、加害者との人間関係が存在する場合、トラウマ反応のケアだけはなく、現実に対処・対応していくことも必要になるので、それをサポートしていくカウンセリングのアプローチも必要になります
また、過去の出来事の影響で生じるトラウマ反応も、ケアによって低減して回復しても、同じ体験を二度と経験したくなくても、生きているうちには想定外の出来事に巻き込まれる可能性は否定できないので、同じような状況に対処・対応して自らの心と身体の安全を守るために役立つ考え方やスキルを身につけていくことも大切です。こした考え方やスキルを身につけていくのはカウンセリングのアプローチによりサポートされていきます
カウンセラー池内秀行が提供するトラウマカウンセリング・セラピーは、クライエントお一人おひとりの状態や状況に応じて、カウンセリングとセラピーの両方のアプローチを統合的に活用し、現実的な視点を踏まえつつ、心と身体の両面から、クライエントのペースを尊重しながらトラウマケアに取り組んでいきます
そして、現実的な環境や状況、人間関係の悩みや問題の解決や軽減にも取り組んで、生活と人生全体のバランスを大切にしたオーダーメイドのカウンセリングを提供していきます
トラウマ反応・トラウマの症状
トラウマを抱えると、心や感情への影響だけではなく、慢性的な身体の緊張や疲れ、原因不明の疼痛、不眠など、身体へも影響を与えます
なにより、対人関係(特に大切な相手との人間関係)にも影響を与えることがわかっています
トラウマを抱えていると、その影響で例えば次のような状態になることがあります
- 自分でも理由がわからないまま、急に体が震えたり、嫌悪感を覚えたり、気分が落ち込んだりすることがある。
- 周りを見回しても誰も気にしていないのに、何かがどこかおかしいと感じることがある。
- 急に人を信じられなくなったり、希望を持てなくなったり、白黒思考が強まったりすることがある
- 感情が麻痺したり、極端に高ぶったり、ひどく落ち込んだり、怒りが抑えられなかったりと、感情のコントロールができない状態になることがある
- 怒りが自分自身に向かい、自分を傷つけてしまうことがある
- 日常で体験したことをぽろぽろと忘れてしまう一方で、ちょっとした出来事を隅々まで鮮明に覚えていて、忘れられないことがある
- 突然トラウマ体験を思い出し、動けなくなったり、感情のコントロールができなくなったりすることがある
- 自律神経系や免疫系の調整不全、慢性的な頭痛・腹痛・全身の痛みなどの原因不明の疼痛、さらに喘息、慢性疲労症候群、過敏性大腸炎などの心身症がある
上記はトラウマ反応・トラウマの症状の一部であり、トラウマは心身や対人関係など、日常の多方面に影響を与えることがわかっています
トラウマケアのアプローチ
トラウマをケアしていくアプローチには、過去に焦点を当てるアプローチ、現在に焦点を当てるアプローチ、そしてその両方を組み合わせたアプローチ、それに加えて心と体のつながりを前提としたアプローチがあります
過去に焦点を当てるアプローチ
過去のトラウマ体験について話しながら、その記憶や当時の感情・身体反応をケアし癒していく方法です
従来の主流である暴露療法では、過去の体験を詳細に思い出し言語化していきます
この方法はクライエントによっては、心身に与える負担が大きく、単独で用いることは、全ての方に有効とは限りません
そのため、近年では過度な負担を避けるために、過去を詳細に語らず、現在の反応や問題に焦点を当てる方法も開発されてきています
現在に焦点を当てるアプローチ
現在の悩みや問題とトラウマの影響との関係を理解し、なぜそのような反応が生じるのかというメカニズムを学んでいただきます
その上で、自分を守り、元気にするためのケアの方法を身につけ、トラウマ反応をケアし癒していきます
過去に焦点を当てる、現在に焦点を当てる、それぞれのセラピーの効果の違い
過去・現在いずれに焦点を当てるアプローチでも効果は同等とされています
大きな違いは、クライエントの心理的・身体的な負担の大きさです
特に、トラウマ体験を話したくない場合には、暴露療法は心理的・身体的負担が大きく、それがトラウマケアを続けていくことを中断したり諦めたりする理由になっていることもあります
そこで開発されてきたのが、現在に焦点を当てるアプローチです
過去と現在の両方に焦点を当てるアプローチ
そして、もう一つは、現在に焦点を当てるアプローチと過去に焦点を当てるアプローチを統合的に組み合わせて進めていくアプローチです
心と身体のつながりを前提としたトラウマケアのアプローチ
心と身体のつながりを前提とするケアは、「身体指向アプローチ」や「ソマティックアプローチ」と呼ばれています。
心と身体のつながりは、近年の神経科学の研究によって科学的に裏づけられつつあり、その成果はトラウマ研究の分野にも大きく貢献しています。
また、トラウマの分野では、ボディーワークの考え方や手法が取り入れられたり、ポリヴェーガル理論など、トラウマの理解を深めるための理論や枠組みも増えてきています
こうした最新の知見も活用しながら、自律神経の調整など生理学的なストレス反応にも働きかけ、身体的なストレス反応のケアも行っていきます
神経科学
神経科学は、神経系の構造と機能を研究する学際的な科学分野です。脳や神経系の働きを解明し、思考、感情、行動などの複雑な現象の理解を目指しています
ポリヴェーガル理論
ポリヴェーガル理論は、スティーヴン・ポージェスによって提唱された理論で、自律神経系(特に迷走神経)の働きを3つの状態に分類し、人のストレス反応や社会的関わりに与える影響を説明しており、心と身体の安全感が人間関係やトラウマ反応にどのように関係しているかを理解するのに役立ちます
ボディーワーク
ボディーワークとは、体に触れる、動かす、感じることを通じて、身体の緊張を解き、心身の調和を図る手法です。マッサージのようなタッチ系から、動き・姿勢・呼吸を整えるもの、心理的な深層に関わるものまで様々です。多くのボディーワークの考え方は、「身体は心を映す鏡である」という前提があり、身体に現れる緊張や歪みは、感情的・心理的な状態とも深く関係していると捉え、それを整えることで心も癒されるというアプローチです
カウンセラー池内秀行のトラウマケアのアプローチ
カウンセラー池内秀行のトラウマケアは、過去と現在の両方に焦点をあてるアプローチと心と身体のつながりを前提としたトラウマケアのアプローチを統合的に活用し、毎回のセッションでクライエントの状態や内容に応じて、最適なアプローチを柔軟に選んでオーダーメイドのアプローチで進めていきます
現在のトラウマ反応や現実的な問題に対処する中で、過去の記憶が蘇ることがあれば、その都度、過去の体験に焦点を当ててケアしていきます。
過去に焦点を当てる際も、出来事を詳細に語らずに進めていきます
最後に
初めての方でも安心してお越しいただける環境を整えています。セッションは東京・恵比寿ガーデンプレイス内の対面セッションルーム、またはZoom等を利用したオンラインセッションで行っています
オンラインセッションは、日本全国および海外在住の方、東京都内の方にもご利用いただいています
最初の問い合わせやお申し込みは、どんな人も「大丈夫かな?」など不安を感じたり、勇気が必要だったり、人それぞれ、いろいろ感じるのは、人して自然な感情です
このページにあなたのお悩みや相談してみたいことが記載されていなくて、「こんな相談も大丈夫なのかな?」と思うことも、お申し込み、ご相談お待ちしております
プロカウンセラー池内秀行
2025-05-08改訂
セッションルームのご案内
セッションルームは、東京・恵比寿ガーデンプレイス内にあるマンションの一室になります
住所は目黒区になりますが、渋谷区(恵比寿、広尾)と目黒区と品川区の行政界に位置しています
渋谷区恵比寿と品川区上大崎(長者丸)は隣接しており、渋谷区広尾、港区白金は近隣になります
最寄り駅は恵比寿駅、目黒駅です
広尾駅、白金台駅、中目黒駅からも徒歩圏内です
トラウマケアに役立つ参考図書の一部
- 「SAMHSAのトラウマ概念とトラウマインフォームドアプローチのための手引き(日本語版)」(大阪教育大学学校危機メンタルサポートセンター・兵庫こころのケアセンター訳)
- 「トラウマインフォームドケア」野坂祐子(日本評論社)
- 「トラウマインフォームドケア」川野雅資(精神看護出版)
- 「身体はトラウマを記録する」べッセル・ヴァン・デア・コーク(紀伊國屋書店)
- 「複雑性PTSDの理解と回復」アリエル・シュワルツ(金剛出版)
- 「複雑性トラウマ・愛着・解離がわかる本」アナベル・ゴンザレス(日本評論社)
- 「私の中のすべての色たち・解離について最初に出会う本」アナ・ゴメス&サンドラ・ポールセン(スペクトラム出版社)
- 「ガスライティングという支配」アメリア・ケリー(日本評論社)
- 「トラウマとアディクションからの回復」リサ・M・ナジャヴィッツ(金剛出版)
- 「児童期虐待を生き延びた人々の治療」メリレーヌ・クロアトル他(星和書店)
- 「心的外傷と回復」ジュディス・L・ハーマン(みすず書房)
- 「真実と修復」ジュディス・L・ハーマン(みすず書房)
- 「生きる勇気と癒す力」エレン・バス他(三一書房)
- 「性暴力被害の心理支援」齋藤梓他(金剛出版)
- 「性暴力被害の実際」齋藤梓他(金剛出版)
トラウマカウンセリング・セラピー(個人セッション)料金のご案内
セッション時間 | セッション料金(税別) | セッション料金(税込) |
60分 | 15000円 | 16500円(税込) |
90分 | 21000円 | 23100円(税込) |
120分 | 27000円 | 29700円(税込) |
延長10分毎 | 2000円 | 2200円(税込) |
各種カウンセリングご案内
Wrote this article この記事を書いた人
プロカウンセラー池内秀行
個人やカップル、家族や友人同士での心理カウンセリング・セラピーを提供しています。個人の生活や人間関係や家族関係、恋愛・夫婦関係などカップルの関係性の改善、仕事の悩みや問題の解決、感情的な悩み、自分自身のこと、ストレスによる身体症状、生きづらさ、トラウマの癒しなど、日頃のちょっとしたことから深刻なことまで、ご相談内容に応じたオーダーメイドのカウンセリングを提供しています。初めての方も安心してお越しいただける環境を心掛けています。お気軽にご連絡ください。