モヤモヤの正体を明らかにする方法
うまくいってるのにモヤモヤする。
そういう感じが続いている時、自分の感じている「モヤモヤ」に注意を向けてあげましょう。
注意を向ける時のポイントは、「良し悪しの判断」、「理由や原因を考えている思考」を横において、ただ、「モヤモヤ」を観察し続けることです。
この観察を続けると、いろいろな気づきとともに「モヤモヤ」の正体が浮上してきます。人によっては、気づくだけで「モヤモヤ」がなくなり、「スッキリ」します。
うまくいっている中での変化
観察して気づいてみると、その「モヤモヤ」が教えてくれているのは、もしかしたら、良い変化の中で、気づかないうちに、自分自身の好みや価値観が変化していることかもしれません。
もしそうなら、自分の頭ではこういうのが好みで、こういう価値観と思っていると、「頭の理解」と「実感」がズレていて、そのズレがストレスになって「モヤモヤ」として感じていることがよくあります。
良い流れに乗り続けるには、自分自身の主観的な好みや価値観の変化にも気づき、それを自覚して、物事や人間関係に対する自分自身の姿勢や言動を変えていくことで、「頭の理解」と「実感」を調整していくことも大切です。
自分の誤解によるモヤモヤ
好みや価値観の変化に気づいても、なくならない「モヤモヤ」もあります。
そういう時は、その「モヤモヤ」が教えてくれていることは他にあります。
カウンセリングの中で、よくあるのは次の二つです。
- 決定権の誤解
- 法的な権利の誤解
決定権の誤解
決定権の誤解は、相手との関係や状況によっては、他者の決定に従う事や、相手との関係で従う場面なのに、その決定権は自分にあって自分で全て決められるという誤解です。
一般的によくあるのは、勤務先で上司や経営者から、自分がやりたくない仕事を指示されたり、勤務態度を注意されたりすると、その上司や経営者からいじめられたり他の人と扱いが違うと個人的な問題として受け取っていることです。
こういう時、「仕事の割り振りの決定権は、上司や経営者にある」ことや「勤務態度について会社の方針にしたがって指導すること」が、上司や経営者の仕事の中に含まれていることを理解できていなくて、全て自分で決めることと誤解していることがよくあります(パワハラになる一方的な関わりは別です。パワハラのはじまりの背景に決定権の誤解があることもよくあります)。
また、逆もあります。
上司や経営者が、自分に決定権があるのに、決定権がないと誤解している場合です。
この場合、物事が進んでいないのは、自分が決定権を適切に行使していないことが原因なのに、責任転嫁して、部下の責任にしてしまいます。
次によくあるのが、夫婦関係においてです。
夫婦関係では、二人の関係の事や生活の事など、二人で相談して決定することがたくさんあります。
しかし、結婚しても、話し合いをしても話し合いにならずに、片方が一方的に決める関係になっていることがよくあります。
決定権の誤解が生まれる背景には、子供時代に、自分の要求を通すために、大人に対して泣いたり騒いだりすることで、最終的に大人が根負けして、子供の要求を受け入れる対応をしてくれ、それが当たり前として大人になると、決定権のある相手の決定に合わせたり従うことを体験的に学べていないというのがあります。
また、子供時代、親が子供に対して、親に決定権があるのに、それを子供に決定させて責任転嫁する関わりをしていると、親の責任と自分の責任の区別がつかなくなっていきます。
その結果、相手の責任も自分の責任として受けとめることを学習してしまい、決定権のある人の決定に合わせたり従うということを体験的に学べていないというのもあります。
さらに、子供時代、虐待的な関係の中で育っていると、関係の中で一番パワーのあるポジションについたり、成功して一番になったり影響力を持ったら、周囲は自分に従うし、従わせることが出来るということや、相手が自分より優位だと思うと、自分には決定権がなく相手に従うということを学んでしまっていることもあります。
その結果、その学びが影響して、上か下か、強者か弱者かという判断基準によって、健全な関係性の中で決定権のある人の決定に合わせたり従うということができないというのもあります。
また、自分に決定権があるのに、相手に決定権があると誤解して、自分で決定しない結果、相手に振り回されるというのもあります。
決定権の誤解による「モヤモヤ」は、強い怒りとフラストレーションを伴うので、良い変化の中で感じる好みや価値観の変化による「モヤモヤ」と質が違うことがよくあります。
この「モヤモヤ」の正体に気づいていくと、当事者にとっては、辛くて、しんどい体験になることがあり、一人では抱えきれないこともよくあります。
それでも、気づくだけで、自分の受け止め方や物事の姿勢や言動を変えていくことができればOKですが、それが感情的に難しい場合は、感情調整や新し物事の捉え方を身につけていく必要があります。その場合、カウンセリングを受けることが役立ちます。
法的な権利の誤解
法的な権利の誤解は、相手に法的な権利があるのに、自分の権利と誤解していたり、相手の法的な権利も自分の権利として自分で決める権利があると誤解していることです。
この誤解は、シンプルに法的な権利・義務関係の知識がないことが原因の思い違いによる場合と、決定権の誤解と同じ、子供時代に大人が決定権を引っ込めて要求を通してきたり、親の責任を肩代わりしてきたり、虐待的な関係の中で育って学習した判断基準によるものがあります。
法的知識がない場合は、それを教えてもらい学ぶことで、「モヤモヤ」が誤解による恥ずかしさに変わるかもしれませんが、それは健康的な恥なので、姿勢と言動を変えることで、新しい学びとして成長の糧にすることができます。
子供時代に、大人が決定権を引っ込めて子供の要求を通してきたり、親の責任を肩代わりしてきたり、虐待的な関係の中で育って学習した判断基準によることが影響している場合は、決定権の誤解による「モヤモヤ」と同じく、強い怒りとフラストレーションを伴うので、良い変化の中で感じる好みや価値観の変化による「モヤモヤ」と質が違うことがよくあります。
この「モヤモヤ」の正体も気づいていくと、当事者にとっては、辛くて、しんどい体験になることがあり、一人では抱えきれないこともよくあります。
この場合、法的関係を理解して、決定権の誤解と同じく、気づくだけで、自分の受け止め方や物事の姿勢や言動を変えていくことができればOKですが、それが感情的に難しい場合は、感情調整や新し物事の捉え方を身につけていく必要があります。その場合、カウンセリングを受けることが役立ちます。
文責 プロカウンセラー池内秀行
2016年02月09日(アメブロ掲載),2020年07月27日改訂
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